神山には多くのヒルクライムコースがある。代表的な峠としては土須峠、倉羅峠、川井峠が挙げられる。標高も難易度も高いこれらの峠以外 にも中級クラスの登りがたくさんある。このページで紹介するのはそのような中級クラスの峠を連続して登るコース。比較的徳島市内から近く、登りを堪能でき るコースとなっている。登るのは 梨ノ木峠、川島チェリーライン(掘割峠)、柳水庵、そして最後に宇度木から左右内へ抜ける無名峠の四つの峠。神山から川島、美郷を経て再び神山に戻ってく る周回コース とした。のんびりサイクリングというよりはどちらかというとロードの練習向き。
徳島市内から神山へは国道438号で佐那河内村を経由して入るか、鮎喰川沿いの県道21号で一宮、入田を経て入る。本コースを走る場合 は県道21号がよい。 広野から鮎喰川の北岸に移り、県道20号でさらに上流に向かう。 阿野郵便局前の三叉路を右に進み県道31号で広石谷川沿いに走ると、徐々に登り勾配になってくる。 このあたりには梅の木が多く植えられていて、阿川の梅林として有名。毎年3月上旬には梅まつりも開催される。 二ノ宮神社過ぎるとすぐに分岐となり、左が柳水庵、右が梨ノ木峠へと至る。
まず、手始めに梨ノ木峠へ登る。最初は杉木立の
中
をややきつい勾配で登っていく。
幅員もクルマ一台がいっぱいという狭さで、すれ違いの際には気を遣う。
峠までの距離は約5.5kmで平均勾配は4.9%。全体としては比較的やさしい登りである。
後半は傾斜が緩くなるとともに道幅も拡がり、所々改良済みの区間も現れる。
だらだらの登りのまま峠にたどり着くと、そこには梨の峠と書かれた看板が立っている。
国土地理院の地形図では梨ノ峠となっている。以前、阿川で休憩していたら、地元の人から何処へ行くのかと尋ねられ、
梨ノ木峠と答えると、私たちは梨の峠と呼ぶと言われたことがあった。
一部の地図では梨ノ木峠という名称も使われているが、正しくは梨の峠のようだ。峠をパスしたら北面を下る。鴨島町側の坂は急で、登るとなるとかなりきつ
い。
下りではブラインドコーナーの連続で、結構テクニカル。交通量は少ないが、オーバースピードにならないように気をつけよう。
鴨島で国道192号線に出てからは西に向かい川島のサンクスまで走る。
大抵はこのあたりで休憩&補給となる。
サンクスを出てたら県道43号でチェリーラインに向う。
最初は緩やかな勾配だが、川島高校過ぎたあたりから次第に傾斜がきつくなってくる。
改良済みでセンターラインのある広い道だが、つづら折が始まるとインナーローを余儀なくされるだろう。
国道192号から4kmほどで未改良になり幅員も1.5車線に狭まる。しかし、勾配は緩やかになり、峠まではダラダラの登りとなる。
峠の少し手前に下界を見下ろせる展望台がある。300mを少し上回るほどの標高しかないが、ここからの眺めは絶景だ。
チェリーラインはその名のとおり桜の名所で、沿道には美郷まで約2000本の桜が植えられている。この桜は公共工事や町内会等ではなく、美郷の村田旅館
の方が何年もかけて個人で苗木を植えていったものというから驚く。今では桜の木はすっかり成長し、春になると桜のトンネルが出現する。
堀割峠から美郷村側に下り、ヘルスランドを過ぎて最初の分岐を左に取る。
そのまま道なりに進むと柳水庵に至る登りが始まる。
勾配は梨ノ木峠とチェリーラインのキツイ部分との中間といったところ。
結構きつい印象の柳水庵への登りだが、美郷側からの登りは意外と短い。峠の少し上には柳水庵がある。柳水庵は自転車乗りには用のない施設だが、藤井寺から
焼山寺へ向うお遍路さんにとっては貴重な休憩所である。その名前は弘法大師が柳の杖で地面を突いたら水が湧き出てきたという逸話に基いている。柳水庵を越
えると神山となる。
柳水庵から下ってくると、梨ノ木峠との分岐地点に戻ってくる。
ここから広石谷川の対岸へ伸びる道へと進む。
この先の道は以前には未舗装区間が残っていてロードでは通れなかったが、現在は全線舗装されている。普段は地元の人しか利用しない道で、自転車乗りにとっ
てもマイナーな道だが、 2月から3月にかけての梅の花のシーズンになると宇度木(うとうぎ)の集落は非常に美しい光景になる。もっと
見直されていい道だ。登りとしての難易度も他の峠と比べて劣るものではない。特に鍋岩側の平均勾配は9%を超える急勾配。
峠の標高は570mメートル。峠のすぐ近くに何軒か家が建っているのには驚かされる。
家の建つ場所からはV字形の谷の彼方に徳島市内まで遠望することができる。
峠をパスして急勾配の下りを終えると、県道43号に合流する。 左折すると焼山寺の参道への入り口がある鍋岩へと下
る。
右に進めば、月野峠への登りとなる。。
今回のコースとしては鍋岩に下り、国道438号線へ出た後、市内へ戻ることにするが、
もっとヒルクライムを堪能したい方には月野峠や焼山寺が待っている。
周りの峠と比べると意外とスケールが大きいのが月野峠。
標高も700mを超える。途中には林道焼山寺名ヶ平線(神山側・舗装済)や林道倉羅月野線(美郷側・一部コンクリート舗装)の入口がある
。比較的新しく全線舗装された道で、峠は切り通しになっている。
神山側は勾配の変化が大きいが、標高600mより上では緩やかになる。
美郷側は中盤までの勾配がきつく、忍耐の登りとなる。
お 遍路さんの難所は自転車にとっても難所。登り始めて約1km地点の急坂はまさに壁。標高700mにある焼山寺までの4.8kmの登りは平均勾配9.8%と 10%近い。左右内から焼山寺名ヶ平林道で裏側から登れば比較的楽に登れるが、焼山寺にはやはり表の参道から挑みたい。