香川県西部、三豊市の瀬戸内海へ突き出した小さな半島。
半島の付け根にある詫間町ではかつて「浦島ロード」という名称でクリテリウムが開催されていた。
現在の綾山湖ロードの前身となる大会だった。
大会名の浦島とは浦島太郎のことで、ご存知の方もあろうかと思うが、この地には浦島伝説が残されているのだ。
なぜ荘内半島には浦島伝説が残っているのだろうか?
実は荘内半島だけでなく、全国各地には浦島太郎にまつわる神社などが数多く残っていて、
その数は150箇所を超えるという。
それだけこの物語は日本人に馴染みが深いものとなっている。
物語の成立そのものも相当古いようで、日本書紀や丹後国風土記に既に記されていたということになっている。
日本最古の文献に記されていたといわれる話は代表的な昔話としてわが国固有のものであると思われてきた。
ところが、近年の研究によると浦島伝説のルーツは中国にあるというのが有力な説となってきている。
中国には浦島太郎にそっくりの話が存在するらしいのだ。
そして、これまで謎とされてきた「竜が登場しないのになぜ竜宮城というのか?」
という疑問も中国の話を知ることで解明された。
乙姫は中国の物語の中では竜の化身とされているのだ。
物語が日本に伝わる過程で乙姫=竜という部分が欠落して竜宮城だけが残ったのだろうと思われる。
浦島伝説中国起源説に基づくなら、なぜ荘内半島には浦島伝説が残っているのだろうか?という問は、なぜこの地が浦島伝説と結び付けら れるようになったの か?と問い直すべきだといえそうである。 なお、半島内に多く残っている伝説所縁の地名や史跡については詫間町観光協会や四国新聞のHPに紹介されているので興味のある方はご覧頂きたい。 何だかやたらと前置きが長くなってしまったが、次に荘内半島のサイクリングコースとしての見所を紹介しよう。
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道の駅:ふれ あいパークみの |
荘内半島を走る場合は弥谷寺直下の道の駅ふれあいパークみのをスタートするのが便利。 道の駅へ駐車するのは気が引けるが、道の駅外側の道路沿いに駐車エリアがある。 車種はロードとMTBどちらでもいいが、 半島の先端の三崎へは未舗装の四国のみちを通っていくので、MTBでないと行けない。 半島の東側・西側どちらから回ってもいいが、本コース最大の見所となる紫雲出山は半島の西側に登り口がある。 ここでは、とりあえず西側から回るコースとして浦島伝説所縁の地を巡りつつ辿ってみよう。 道の駅を出た後は詫間の市街を抜け、詫間越を下って右折し、海岸線に沿って走る。 道は平坦ではなくアップダウンがある。 最初の伝説にまつわる場所は家の浦である。 ここは浦島太郎の父親が生まれた場所とされている。
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鴨の越付近か ら見た紫雲出山 |
次の鴨の越は太郎が亀を助けたところ。 このあたりの集落はなかなかいい雰囲気。 紫雲出山は文字どおり玉手箱から出た煙が棚引いたところ。 入り口には竜宮城の形をしたトイレがある。 ここから上の駐車場までは約3.5km平均勾配7.2%の登り。 山頂へは駐車場から歩かなれけばならないが、頂上からの眺めは最高なので、是非足を運ぶことをお勧めする。 ここを訪れるベストタイミングは桜の時期で、開花時には千本の桜が咲き誇る。
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紫雲出山の桜 |
山頂には桜の他、遺跡が出土しており、大昔にこのような山頂に古代人が何の目的で建物を建造していたのかということに思いをめぐらせる
のもなかなか楽しい。
浦島伝説との繋がりについても気になるところだ。
なお、紫雲出山は桜の他にも紫陽花も美しい。
紫雲出山を下りさらに進むと生里。ここは太郎の出生地。
その先の仁老浜は太郎が老人になってから住んだところ。
素朴な漁師町という感じで、砂浜は海水浴場となっている。
ここにも竜宮城のトイレがあるが、その先はMTBでないと進めない未舗装の四国のみちになる。
ロードの場合は仁老浜から半島の東側へ抜ける。
東側にも伝説所縁の地名は点在しており、仁老浜から越えてきたところの糸ノ越もそのひとつ。
糸ノ越からは帰路となる。小さいが結構勾配のきつい峠を越えると箱。
その名のとおりここは太郎が玉手箱を開けたところ。
その先の積は竜宮城から持ち帰った宝物を積んだところ。
積にはフラワーパーク浦島があって、淡路の花桟敷のミニチュア版みたいな感じ。
やや単調な半島東側の見所のひとつである。フラワーパークを過ぎるとやがて半島の付け根に戻ってくる。
詫間電波高専を過ぎると、まもなく詫間の町並みが現れる。
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紫雲出山登り 口の竜宮城型トイレ | 紫雲出山から 見た半島の先端 | 紫雲出山から 見下ろす箱浦 |