Tour de 小豆島2009 Tour de 小豆島2009

Cycling Diary

南淡路MTBツアーからTour de 小豆島へ

例年この時期には南淡路MTBツアーを実施していましたが、 諸事情により今年は小豆島一周ツーリング(Tour de 小豆島)を企画。 Minutemanとしては実に久しぶりの小豆島。 今回参加のメンバーはほとんどが小豆島の走行は未経験。ツーリングでは概ね平坦を予想していたところが、アップダウンの連続。 なかなかのタフなコースに揉まれてきたのでした。

小豆島フェリー
すっきりしない空模様

集合は早朝6時TOKU。フェリーの所要時間が片道1時間あるので、8時2分の便に間に合わせるために早いめの集合としました。 乗船手続きのことも考慮して余裕を持たせてあったのですが、高松市内でもたついてしまい、予定のフェリーには出航ギリギリで飛び乗ったのでした。 そのため、何人かは乗船してからの切符購入となりました。

この日の天候は曇り。すっきりしない空模様ですが、雨の心配はなさそう。波の穏やかな海面をフェリーは滑るように進んでいきました。 船内では各人売店のうどんなどで腹ごしらえ。これからのツーリングに備えます。ちなみにうどん一杯は400円也。

土庄港をスタート

土庄港スタート
土庄港をスタート
土渕海峡
世界一狭い海峡

午前9時過ぎに土庄港着。今回の参加メンバーは17名なので、私達は三十四の瞳。 先生役はサポートのW田君ということになるのでしょうか…? 小豆島に上陸した私達は、W田先生からお言葉を賜った後、午前9時25分にスタートしました。 コースは土庄から県道26号で島の北側に抜けた後、時計回りに小豆島を一周する予定。 途中、二十四の瞳映画村にも立ち寄るつもりです。 スタート直後の県道26号、土庄町役場の前に架かる橋。ここは何の変哲もない川のように見えますが、土渕海峡といって世界一狭い海峡。 最も狭いところは9.93メートルしかありません。橋の側面にはギネスブック認定と誇らしげに書いてあります。 しかし、どう見てもスタート直後にわざわざ立ち寄るほどの所とは思えないので、「ふぅ〜ん」と横眼で見ながら素通り。

県道26号で馬越へ

馬越へ
馬越への登り

国道436号との交差点を左折し進路を北向きに。 2〜3km走ったところで、半分ほどのメンバーが切れていることに気づき、待ってみましたが来ません。 何かトラブルでもあったのか?と思ったら、たまたま前を走っていた他所のサイクリストに付いていってしまい、 国道436号の方へ走っていたのでした。 ここはサポートW田先生の導きにより全員無事復帰。 県道26号は最初わずかな上り勾配でしたが、県道252号との分岐点を過ぎるとはっきりとした登坂になってきました。 ここから先2.2kmは標高171mの馬越という小さな峠までちょっとしたヒルクライム。 寒霞渓には向かわない今回のコースでは最大の登り。 1/25,000地形図からプロフィールマップを作ってみました。 そんなこと事前に案内しておけって?確かにそうですね…。 これまでは、200mにも満たないようなアップダウンを気にすることはなかったのですが、 最近ではイベント参加者の底辺が広がってきているので、 できるだけプロフィール等で事前にコースを把握できるようにしようと考えています。

馬越プロフィール

さて、馬越の登りは平均勾配約7%と、意外に急でした。 幅の広い直線的な道路では実際の勾配よりも緩く見えるものです。 ゆっくり登ったので中・上級者にとっては楽勝でしたが、初級者&乗れてない者にとっては結構な重労働になりました。 でも、その分峠の向こうに海が見えたときには、思わず「おおっ!」と声を上げてしまうのでした。 道の起伏をダイレクトに感じる自転車ならでは。クルマでさっさと越えてしまったのではこの感覚は味わえません。

なお、右のプロフィールは坂道を視覚的に把握できるようにしたものですが、標高と距離のスケールにより、見かけ上の傾斜が変化します。 場合によっては大した坂でもないのに激坂のように見えたりします。 絶対的なイメージではないので、あくまでも参考としてご覧ください。

馬越から藤崎へ

馬越からは島の北側へと一気に下ります。 峠から200m下ったところに小豆島スカイラインの入口があり、寒霞渓に向かって伸びています。 今回は走らないコースですが、眺めがよさそう。 ただし、寒霞渓までの間には最大18%という激坂が待っています。 馬越からの下りでは北寄りの肌寒い風にさらされ、登りで温まった体が一気に冷やされてしまいました。 下りきってからは海岸線の道を東に。 午前10時35分、みなとオアシス「大阪城残石記念公園」到着。 体が冷えたのでトイレ休憩となりました。 みなとオアシスのパンフレットによると大阪城の石垣には小豆島から切り出された巨大な花崗岩が数多く使われているそうです。 残石とは切り出されたまま放置されている石のことで、ここにはそのような使われなかった石たちが海沿いに並べられていました。

みなとオアシスを出たとたんにアップダウンの連続。 冷えていた体はすぐに温まってきましたが、平坦がほとんどなく、なかなかペースは上がりません。 島の北東部には今でも採石場があり、山が大きく切り取られた景観は殺風景そのもの。 O山さんが仮面ライダーの撮影現場みたいといっていたけど、まさにそんな感じ。 この日は日曜日というのに、山切りの崖からガラガラと石を崩しておりました。 砕石場を過ぎると少し長い登りになりました。東北端の藤崎への登りです。 この頃になるとだいぶ陽射が戻り、風もなくなってきたので、暖かく感じるようになってきました。 冬と春の狭間の一日。 微妙な空の変化で寒くなったり、暖かくなったり。

大阪城残石記念公園 小豆島北側のアップダウン 採石場
大阪城残石記念公園 北側のアップダウン 採石場の横を走る

藤崎から橘峠へ

藤崎の東屋で小休の後、今度は島の東面を走ります。 藤崎から橘峠までの東側では北側よりもさらにアップダウンのスケールが大きくなりました。 急勾配というわけではありませんが、北側でのジャブが効いていて、かなり堪えます。 おまけにだんだんお昼が近づき、おなかも空き始めていました。
 北東の藤崎から南東の橘峠までの間にはプロフィールを見てもわかるように橘峠も含めると全部で5回のアップダウンがあります。 今回のコース中、最もタフな区間ですが、景色はいちばんの美しい区間でもありました。 アップダウンではどうしても体力差により集団がバラけてしまいます。 先頭ではF森君等がペースを上げたので、最後尾との間隔はかなり広がっていました。

藤崎 島内東側を行く 橘峠
藤崎の東屋で小休 東側のアップダウン 橘峠

橘峠から草壁港へ

全員が橘峠についたのは12時20分。 タフなコースを補給もなしに走ってきたため、そろそろ昼食にしなければヘロヘロになりそう。 ここからは国道を離れ、県道248号から回って二十四の瞳の映画村へ行く予定でしたが、 もうしばらくアップダウンが続くことになるので、ちょっと無理っぽそう。 残念ですが、映画村へのコースはカットして、草壁へ直行することにしました。 草壁からは島の南側になります。昼食に草壁港のうどん屋「三太郎」へ。 総勢18名の私たちによって、店内の空席はすべて埋め尽くされたのでした。 待望の昼食。ここはKZO氏お勧めの店ということで、美味しいうどんをいただくことができました。 昼食後の再出発は午後1時30分。 帰り道は国道でまっすぐ土庄に戻るのではなく、県道251号で釈迦ヶ鼻を回ってみることにしました。 時間がなければカットする部分でしたが、映画村に行かなくなった代わりに走ってみることになったのです。

三太郎 シーサイドロード 県道251号
草壁港のうどん屋「三太郎」 草壁からのシーサイドロード 県道251号

釈迦ヶ鼻プロフィール
最大斜度15%

草壁港から釈迦ヶ鼻を回り池田へ

草壁から平坦なシーサイドロードを走った後、オリーブ園の前から県道251号へ。 小豆島南側中央部から象の鼻のように突き出した半島を東から西へと回ります。 どのくらい時間がかかるのかわからず、ちょっと不安でしたが、 さっき食べたうどんパワーでなんとかなるでしょう。 少し進むと、すぐにクルマ同士の離合も不能な狭い道に。 そのまま素朴な道が続くと思いきや国道から4.8kmほど入ったところからは改良された広い道になりました。 この辺りは交通量も少なく快適なサイクリングとなりました。 しかし、それも2.5kmほどで終わり、谷尻からは再び狭い道に。 この先、半島の先端部には100mほどの登りが待っています。 手前の市神子からショートカットして反対側の神浦に抜ける道もあり、レディースは無理をせずにショートカットを選択。

釈迦ヶ鼻の激坂 富士峠への登り 再び国道436号へ
釈迦ヶ鼻の激坂 富士峠への登り 再び国道436号へ

谷尻の集落から先は最大斜度15%の激坂になっていました。 対岸には年末の忘年サイクリングの大串岬が見えています。 25分ほどかかって先端部を回り、神浦で待機していたレディースと合流。 すぐに、次の峠に向って登り始めます。こちらは富士峠、標高120mですが、勾配は緩やか。 午後3時30分、池田で国道436号に合流。半島周回の距離は10qくらいかなと思っていたら、22qもありました。 なお、合流地点の手前には小豆島ふるさと村があり、合宿での利用も可能です。 ただし、小豆島には徳島の山道のような日陰がないので、夏は厳しそう。 合宿するなら春か秋が適期かと思われます。

池田から土庄港へ

国道に出たらあとは土庄まで戻るのみ。早く戻れば4時の便に間に合うとフェリーの時間を気にしながらの走行。 午後3時45分土庄着。なんと目の前をフェリーが出て行きます。 あれは違うフェリーじゃよね?え、高松行きなん?なんと出航は3時45分でした。 ガ〜ン! 4時は高松港発の時間を勘違いしていたのでした。トホホ…。 次の出航時間は4時30分。まだ45分もあります。 とりあえず、気を取り直して出航までの時間を利用し、各人港にて土産物などを購入。 何だか今回は最初から最後までドタバタしたツーリングになってしまいました。 午後4時30分、34の瞳+1は夕方の小豆島を後にしたのでした。

最後のアップダウン 土庄港着 集合写真
最後のアップダウン 土庄港着 高松港にて


小豆島マップ
今回のツーリングコース
Tour de 小豆島プロフィール
アップダウンの多い小豆島、プロフィールマップはノコギリのよう