日時 平成18年11月12日(日)
コース 貞光〜池田〜大歩危〜西祖谷〜祖谷口〜池田〜貞光
距離 約100km
天候 曇時々晴


 今年の紅葉サイクリングは総勢10名にTOKUからサポートのA治君が出動という構成になりました。今回の目的地は落合峠。ちょっとハードルの高いコース設定だったのですが、前日の荒れ気味の天気から落合峠は難しそうな感じ。午前7時時点での東祖谷京上の気温は2.8℃。平地の真冬並みの冷え込みです。予想はしていたので、事前に掲示板へ半袖・半パンでは無理と書き込んでおいたのですが、集合時間にやってきた高校生のT崎君は半袖・半パンにウインドブレーカーのみという格好。続いて現れたS藤君に至っては真夏の格好になぜかグローブだけが冬用。二人ともアンダーさえ着ていません。あちゃー、やってくれるなぁ。「そんな格好だったら死ぬぞ」と言っても、二人とも、これ以上のウエアは持っていませんという返事。自転車を始めたばかりの二人、用具はなくても走りたいという情熱は買いますが、上下のウォーマーと冬用アンダーくらいは必需品なので揃えておくべき。本当に危険だったら連れて行けないところですが、今回はサポートカーがあるので、最悪の場合はクルマに乗ってもらうということにしましょう。
 TOKUからはいったんクルマで貞光まで移動。集合は8時だったのですが、いつものことながら出発までに30分かかり、貞光に着いたのは午前9時半を過ぎていました。結局走り出したのは10時頃。予定を1時間も遅れてしまいました。皮肉にも、思いのほか天候は回復し、峠までの走行は可能な感じになってきただけに出遅れは痛いところ。西祖谷に着いた時点での判断になりますが、十中八九、県道32号で祖谷渓沿いに祖谷口に戻るコースを辿ることになりそうです。落合峠へのかすかな期待は残していますが、やはりこの時期に落合峠を目指すならあと1時間早く集合するべきでした。
 貞光からはゆるい向かい風。時速30kmくらいの走行でも結構しんどかったです。池田のサンクスで小休止。補給を手短に済ませ、池田大橋から国道32号線を追い風に乗って頑張ってみたものの、祖谷の入り口、大歩危橋に着いたのは12時45分。ここからは祖谷トンネルまで約4.6kmの登りとなります。さほど勾配はきつくないのですが全員がトンネルに到達するのには35分を要してしまいました。中にはかなり疲労の色が窺える者もおり、サイクリングの時の無理のないペース配分とコース設定について再考させられてしまいました。
 トンネル入口での休憩の後、西祖谷にたどり着いたのは午後1時40分。落合峠をあきらめ、祖谷渓沿いに祖谷口を目指すことに迷いはありませんでした。考えたら今回のメンバーは剣山にさえ行ったことのない者が大半を占めています。難易度の高い落合峠に向うには、せめて剣山くらいは経験しておくべきということなのかも知れません。
 祖谷渓でも多少の紅葉は見られるだろうという感じで、セカンドプランにはあまり期待していなかったのですが、思いのほか木々の色づきが豊富で、楽しむことができました。やや狭い道幅が幸いして紅葉のトンネルのようなポイントもありました。コース変更はしてもサイクリングのタイトルまでは変更しなくて済みそう。ただ、残念なことに写真ではあまり紅葉の様子がわかりません。天候が曇りがちだったために鮮やかな色が出ていないのです。下り基調のクネクネ道を走りながらの撮影で、ここぞと思うポイトでシャッターを切れずに通過ということもありました。
 午後2時、祖谷渓温泉で遅い昼食。渓谷に張り付いた建物の窓からは絶景が広がります。展望のよい食堂で全員祖谷そばをいただき、ゆっくりした後、2時50分過ぎに走り出しました。気温は8.5℃。さっきまで暖かな建物の中にいたので、外気の冷たさが体に染みます。ここまで半袖半パンでも意外と寒さを感じていなかったS藤君たちも、初めてサポートカーに乗せてもらうことを考えたそうです。でも、もし落合峠に行っていたら、寒さはこんなものではありません。同じ日、京柱峠〜梶ケ森と走った、やまさんのブログによると、峠付近には雪があったようです。
 祖谷渓温泉を出てすぐ、小便小僧の横を通過。谷底まで200メートルの断崖絶壁に立つ小便小僧の回りには観光客が群がっていました。祖谷渓も祖谷口が近づくにつれて紅葉は少なくなっていきました。狭く曲がりくねった山道は相変わらず下り基調で、祖谷口に出てきたのは午後3時25分。国道に出る少し手前に鮮やかに染まった楓並木がありましたが、やはり人為的に植えられた木よりも上流部の自然林の紅葉に美しさを感じます。
 帰り道、幸い風は往きのときのままでした。追い風に乗って国道192号を快調に飛ばします。5時半までに戻ればいいと思っていたのですが、実際に貞光にたどり着いたのは5時でした。
 今回は目的の落合峠に行くことは叶いませんでしたが、祖谷渓はほとんどの者が走ったことのなかった道で、紅葉も綺麗だったので、サイクリングとしてはそれなりに満足できたことと思います。また、紅葉とは関係ないのですが、今回は10代・20代・30代・40代が揃ったサイクリングとなりました。異なった世代が一同に会して走ることで、日常の生活にはない楽しさを味わうことができました。あらためて自転車っていいものだと感じました。
12:07 小歩危付近
12:45 大歩危橋
祖谷トンネルへの登り
13:40 西祖谷から祖谷口方面へ
祖谷渓の紅葉
道はやや狭いです
祖谷渓温泉にて
祖谷渓温泉から見た祖谷渓
14:56 小便小僧を通過
15:25 祖谷口橋を渡る