瓶ヶ森林道ツーリング

Cycling Diary

■ 実施日 2007年5月3日
■ コース 道の駅「木の香」〜瓶ヶ森林道〜よさこい峠〜白猪谷〜道の駅「木の香」
■ 距 離 約70km

 GW真っ只中の5月3日、絶景を求めて瓶ケ森林道へツーリングに行ってきました。瓶ケ森林道は、以前石鎚山に登ったときクルマで通っ て以来、一度走ってみたいと思っていたコース。かつては一部未舗装箇所が残っていましたが、現在は全線舗装されています。四国では最も高い所にある道路 で、全 長16.7kmにおよぶトラバースルートは天候に恵まれれば素晴らしい展望が得られます。
 参加者は、徳島の女性 アドベンチャー第一人者のHさん、オルベア師夫 妻、k-mori氏、あべ嫁&あべの6人+1匹。
 午前7時徳島出発。高速道路の藍住ICから伊予西条まで移動。西条のコンビニで食料を購入。国道194号線で新寒風山トンネルを抜け、午前9時30分、 道の駅「木の香」到着。準備を整えてスタートしたのは午前10時。
 今回のコースは道の駅をスタートして新寒風山トンネル南口から旧道へ入り、瓶ケ森林道を経てよさこい峠から県道40号を下った後、再び道の駅へと戻る周 回コース。総距離は約70km。徳島から 日帰りでツーリングするにはこれくらいが無理のない設定となります。
 道の駅の標高は約600m。スタート時から気温が低いことが心配されましたが、いざ走り出してみると意外と暖かく、半袖半パンでも大丈夫でした。194 号線を少し戻り、新寒風山トンネル南口から右脇の旧道へ。ここから旧寒風山トンネルまでは6.7kmで平均勾配6.0%のヒルクライム。新緑の つづら折を登っていきました。今回はサポートカー付きのツーリングで、運転はあべ&あべ嫁が交代で担当。GWのため車両が多く、狭い道では少々気を遣わさ れました。

道の駅木の香 をスタート 新寒風山トン ネル南口から旧道へ 旧道は比較的緩やかな登り

 旧寒風山トンネル南口から瓶ケ森林道(村道瓶ケ森線)へ。林道入口の標高は約1120m。ここからが、本日のメインディッシュである トラバース区間。林道に入ったあたりからは、木々の芽吹きが徐々に控えめになってきました。気温も下がり、ハンドウォーマ装着。少し走ると寒風山 (1763m)と笹ケ峰(1860m)がよく見えるようになりました。寒風山の鋸歯状の頂と笹ケ峰のなだらかな頂が対照的。

瓶ケ森林道へ 背後に寒風山 と笹ケ峰 伊予富士が間 近に

 林道に入ってからも登りが続きます。入口から約5.5km先にある岩をくり抜いたトンネルまではやや勾配のきつい区間。さらに進むと 森 林限界が近づき、伊予富士(1756m)の頂が現れました。このあたりからが瓶ヶ森林道の中でも最も美味しい区間。幸運にも、雲の多かった空が すっきり晴れてきました。陽射しが強くなり、標高は上がっているのに暖かくなって、もはやウォーマは不要に。緩やかなアップダウンの 中、景色を楽しみながら進むと東黒森(1735m)とジネンゴの頭(1702m)の間の緩やかな尾根に到着しました。標高約1600m、ここには木のベン チがあって、ゆっくり腰を下ろして休憩できます。今日はここで昼食。男性陣3名がお湯を沸かしている間に、女性陣3名は東黒森までミニ登山。山頂からは石 鎚山系の雄大な眺めを堪能できました。

ジネンゴの頭 が見えてくる
四国にもこんな景観があったなんて…
東黒森山頂か ら見たジネンゴの頭と
石鎚山
(Hさん提供)
瓶ケ森(左) と西黒森(右)
(Hさん提供)

 この日は風もなく、k-mori氏持参のガソリンコンロで簡単にお湯を沸かすことができました。昼食後、ゆっくりとスタート。ジ ネンゴの頭の次は瓶ケ森(1896m)と西黒森(1861m)。西黒森の頂は三角形のピラミッドのような形。瓶ケ森は鈍重な感じですが、近づくと岩肌が露 出した斜面が、いかにも山岳という雰囲気。とても四国とは思えないような景観が続きます。瓶ケ森の直下が林道最高地点で標高約1700m。西側にある登山 口 では多くの登山者で賑っていました。

タロウ稜線を 駆ける(Hさん提供) 昼食中、風も なくいい天気 前方に瓶ケ森

 瓶ケ森を通過するとシラサ峠への下りとなります。石鎚山(1982m)が一層大きく見えてきました。つづら折からはこれまで辿ってき た道が見えます。シラサ峠には100人収容の山荘がありましたが、残念ながら閉鎖されてしまいました。シラサ峠のそのまた先はよさこい峠。さらに進むと石 鎚山の登山口である土小屋に至りますが、今回はよさこい峠から旧本川村へと下ります。

あれが西日本 最高峰、石鎚山じゃ! シラサ峠への 下り よさこい峠

 展望良好だった瓶ケ森林道ともお別れ。下り始めに道路脇の山桜と岩黒山が見送ってくれました。下るにつれて木々の枝が芽吹き始め、や がて周りは豊かな緑に包まれました。曲がりくねった狭い道を下ると白猪谷(しらいだに)渓谷があります。橋の上からは吉野川源流の澄み切った流れを見下ろ すことができました。

よさこい峠か らの下り、前方は岩黒山 新緑のトンネ ルへ急降下! 吉野川源流

 その後、長沢ダム左岸を走り、再び国道194号線で道の駅まで戻りました。到着時刻は午後4時を少し過ぎていました。最後にサポート カーが迷うというハプニングもありましたが、何とか無事終了。
 瓶ケ森林道は期待どおりの、絶景サイクリングで、本当に素晴ら しいコースでした。このコースは以前、四国のお勧めサイクリングコース紹介という雑誌の取材に対してTOKUからお勧めコースの筆頭として挙げたことがあ りましたが、四国どころか、全国的に見ても屈指のサイクリングコースではないでしょうか。とにかく、四国の自転車乗りなら一度は行ってみることをお 勧めします。